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鉄路点描 047

  • Posted by: ふうらいぼ
  • 2016-03-22 Tue 12:00:00
  • 鉄路点描


 一つの時代が終わった。
 青森駅から旅立っていた夜行列車が死に絶えた。
 いや、目的を果たしたのだ・・・・と、そう思いたい。
 
 機関車が客車を牽いて、夜の闇を駆けていく。
 そんな夜行列車は、鉄道史の1ページになってしまった。
 ディーゼルエンジンの音を響かせて出発を待つシーン。
 それももう聞く事は出来ない。
 
 うるせぇなぁ……
 
 そんな事を思いながら。
 ホームに漂う排煙の臭いに顔をしかめながら。
 立ち食いそばのスタンドでそばを手繰ったのも、想いでの1ページになった。
 
 なんというか・・・・
 
 言葉にならない。
 言葉が出てこない。
 言葉にしたくない。
 
 言葉にした瞬間、それは陳腐なモノに成り下がる気がするから。
 自らの想いにフォルムを与えた瞬間、それはただのヲタ臭い願望になるから。
 
 そうじゃないんだよ。
 鉄道は手段であって目的じゃないんだよ。
 いい大人なら、それ位分かって当然なんだよ・・・・と。
 
 そう、自らに言い聞かせて。
 
H26__950.jpg

 思えば、このD型電機も果てることになる。
 東日本管内に何両か居るはずですが…………ね。
 
 定期運用の全てを失うのですから、事実上消滅でしょう。
 イベントに使うにしたって、客車がないんですからね。
 SL用のイベント客車を牽くシーンは見たくないなぁ。
 
 なんか、自分の中の大切な思い出が汚される気がするから。
 まぶたに思い描ける古き佳き時代の残照が消え失せる気がするから。
 
 雪を蹴って青い客車を牽いて。
 北へ向けて走っていくシーンを何度も見た筈だ。

 だけど……ね。

 上手く言えないけど、イベントはイベントでしかないんだよな……と。
 現役というのは、時刻表に定期列車として掲載される列車の事なんだよ。
 それを否定したくないんだよ。
 
 立派なたてがみのライオンも、美しい柄のチーターも、威厳ある長い鼻の象も・・・・
 サバンナの草原で見るから意味があるんだよな……と。
 動物園の檻の中に居るシーンじゃ無いんだよ。
 
 客寄せパンダに『落ちぶれた姿』なんか見たくないんだよ……

 夜の闇の中。
 ドレスを纏って妖艶に輝く姿。
 幾多のライトを浴びて颯爽とレッドカーペットを行く姿。

 銀幕のスターのように、美しい姿のまま。
 誰もが『おぉ!』と声を上げる姿のまま。
 そのままに消え去って欲しい。

 老醜など見たくないんだよ。
 
 我が儘とは思うが、そんな事を思う。
 自分だけかもしれないけど、本気でそう思う。
 思うんだから、仕方が無い。

H26__951.jpg

 ホームに発車のメロディが流れ、ややあって汽笛が鳴り響く。
 機関車と客車の列車で有れば、その絶妙の間の静けさが心地よい。
 
 ややあって、列車滑る様に駅を出て行った。
 身を乗り出していた車掌が手を挙げて挨拶を交わす。
 ホームの助役がそれを見届け、後ろ姿を見送る。
 
 遠く、北都札幌を目指す列車は、定刻で駅を出て行った。
 
 遠ざかっていくディーゼル発電機の音を聞きながら、何とも言えない気分になった。
 幾度も見てきた、もう二度と見られないシーン。
 それが何を意味するのかを、極力考えない様にしながら……
 
 黄色のテールサインが見えなくなるまで見送った。
 追っかける選択肢もあったのだが、なぜかそんな気にはならなかった。

 これで良いんだ……と。
 これはこれで有りなんだ……と。
 
 最後の最後は静かに見送ろう。
 そう決めていたのだから、自分にとって最後のシーンのけじめを付けよう。
 過去を振り返ってばかりでは前に進めなくなる。
 
 だから、これで終わりだ!と。
 そう言い聞かせる様に、ジッと立ち尽くして見送った。

 これで良いんだ。
 これで良いんだ。
 これで良いんだ。

 そう言い聞かせながら。
 さよならの代わりに、心からの感謝を込めて、シャッターを切り続けた。
 もう二度と撮れないシーンを、撮り続けた。

 最後の夜行急行列車が、消滅した。

H26__952.jpg

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